駐在中や出向中に退職すると掛かり得る『費用』

下記記事が良く読まれていて有難いのだが、やはりカネの話は皆さん敏感だと思うので、記事をスピンアウトさせた。

駐在中や出向中に『会社辞めます』退職の方法

今回の記事では、海外駐在中や別会社出向中に会社を辞める際に掛かり得るコストについてまとめたい。

もし日本で普通に勤務していれば掛からなかったはずの余計な出費もかなり有り得るので是非事前に確認し会社との戦いに挑んで欲しい。実際は私は準備不足だった面も否めない。。。

それぞれの勤め先にもよるだろうが、6項目あるぞ。それではいこう。

 

賃貸契約関連

私はこれを見落としていた。大変痛いミスである。

駐在や出向中は恐らくではあるが、アパートや一軒家に住まうための賃貸契約を結んでいるのではないだろうか。国や都市によって慣習に差があるかもしれないが、恐らく1年契約や2年契約だったりする事が多いと思う。そこでしっかり賃貸契約書を確認して頂きたいが、途中解約に関する条項を見てほしい。

契約に寄りけりだが、良くあるケースでは賃貸契約を途中解約する場合は、下記のような条件が記載されている事が多い。

  • 〇〇日までに書面で通達する義務
  • 借主は貸主に▲▲ヶ月分の賃料を支払わなければならない

勿論、契約が切れるような良いタイミングで退職や帰任が叶うのであれば、ベストだが。

通常、会社都合で帰任となる場合などは、会社側が上記のような違約金を肩代わりしてくれる場合がほとんどだと思うが、辞める人に対して、企業は非常にクール。ちなみに、私が勤めていた会社は払ってくれなかった。交渉もしたが全く持って妥協無し。

その他にもDeposit=敷金が事前に払われている賃貸契約の場合、契約解除後に全額返ってこない場合、会社から個人に請求されるケースもあるらしい。

そもそもの赴任は会社辞令で来てるのにね。。。個人都合とはいえ、冷たいよね。。。

 

支度/準備金、設営料

出る会社と出ない会社があるようだが、知り合いにヒアリングしたところ、何かしらの項目で会社から一定の準備金みたいなものが貰えるケースが多いらしい。

ちなみに、私の会社も規定で支払われる事が決まっている。

金額はまちまちだが、こんな感じ

  • 本人に10万円
  • 帯同家族の人数x10万円

結構バカにならない。

実際に国を跨いだり、県をまたいだ赴任や帰任にはコストが伴う。例えば新しい家具や生活必需品の購入費用などだ。会社がその分を払ってくれるという立てつけである。

私も赴任、帰任の度に貰えていたので結構ありがたかった。

が、ご想像の通り、会社によっては自己都合で帰任や帰国する場合は、これらの支度金・準備金は払われないケースが多い。

 

引越し費用

名の通り、引越しに掛かる費用を会社が持ってくれない事も多いようだ。ちょっと都内で引越し程度ならまあ我慢も出来るかもしれないが、海外駐在から帰国する場合などの費用は全くもって笑えない。

ちなみに北米から単身で日本へ帰る場合の引っ越し費用は5-60万円だ。

これで妻子がある場合は簡単に費用が跳ね上がるだろう。。。ぞっとするぜ。

 

 

出国前宿泊費

これはあまりダメージもないし、上手く友人や知人の家にでも転がり込めば費用は抑えられるが、ホテルが高い都市に住んでいる場合は気を付けなければならない。

例えば駐在中・出向中の退職が晴れて決まって種々の準備も進めていると、最後に今住んでいる場所から荷物を搬出すると思う。

その日から帰国のフライトまで日にちがある場合はどこか宿を探す必要がある。会社によっては帰国までの数日なら払ってくれるケースが多い。

が、退職が絡んでいる場合は十中八九払ってくれない。

 

フライト

国内なら大した事ないと思うが、海外駐在中に辞める場合、フライトを会社が持ってくれないとなると数十万の費用となる。

私の場合は単身なので、万が一フライト代が自己負担となってもエコノミーで我慢すれば10万強の負担で済むが、奥さんやお子さんがいる場合はそうはいかない。

また、会社によっては赴任、帰任の際にはビジネスを使わせてくれる会社も多いはず(荷物を多く預けれるということもあって)。自分でビジネスをぽんぽん払えるほど余裕がある人はそもそもこの記事も見ていないと思うが、本来ならばタダでビジネスで帰られるところを自費で且つエコノミーになってしまうのは、なんかこう、確かに自分が辞める決断をしたとはいえ、残念だ。

 

ボーナス

今までの費用とは少し毛色が違うが、退職する場合、タイミングによってはボーナスを貰えないケースがあるようなので、十分確認をする必要がある。

例えば、ある会社の場合、夏ボーナスに関する規定を簡単に纏めるとこうなる。

夏ボーナス

支払対象:前年9月~今年3月まで会社に属し働いたもの

支払:ボーナス支給時に在籍しているもの

ふむふむ。

例を続けると、Aさんは2017年9月から2018年3月は確かに仕事をしているので、支払の対象になるはず。ただ、その支払い時にAさんは在籍しているかは微妙。支払は7月。ひょっとすると5月に退職してしまうかもしれない。この場合は支払対象期間は働いていたのにボーナスは貰えないのだろうか?それとも貰えるのだろうか。。。?

こればかりは会社次第らしい。

ボーナスはやはり月給数か月分という事もあり、大きな収入だ。皆さんもよくよく支払の対象期間や支払のタイミングを確認して頂きたい。

 

まとめ

私が把握している駐在・出向中に会社を辞める場合にかかる費用の纏めが以下。

賃貸契約関連 家賃数か月分
支度/準備金、設営料 数十万円
引越し費用 数万~数十万円
出発前宿泊費 数万円
フライト 数万~数十万円
ボーナス 数十万~数百万円

 

やはり、駐在・出向中に会社を辞めるというのは例外であることもあり、余分なコストが発生するコトが多い。それでも私は辞める。

思い立ったら吉日だし、明日死んでも後悔しないように行きたいという信条もある。

同士の皆さんの健闘を祈る。

 

ではまた。